東日本大震災直後、ファッション誌は何を決意したのか。
2017年6月号で創刊20周年を迎える『STREET JACK』。そのバックナンバーを紐解きながら、当時の若者ファッションシーンを振り返ります。
約20年に渡り追い続けてきた『ストリートジャック』。
雑誌名こそ創刊当時から変わらないが、その中身は
時代の流れに合わせるように、大きく変化していった。
そんな過去のアーカイブスから、当時の時代背景や
ファッショントレンドが分かる“名物号”をピックアップ!
SJ CHRONICLE 1997-2016
【第3回】2011年7月号
DATA
発売日:2011年5月24日
表紙:向井 理
巻頭特集:誰でも簡単♪ リアルな300コーデ
東日本大震災から5年。
当時日本中が自粛ムードとなる中、ファッション業界、雑誌業界も例外ではなく、ストリートジャック編集部でも「今、何をすべきか」が毎日のように問われていた時期。そのまっただ中で作られたのが、この号だった。
編集部が出した答えは、「こういうときだからこそ、全国で待っている読者のために、いつものストリートジャックを届けよう」だった。
こういった判断には当然、賛否があるかもしれないが、
あのときの葛藤は、5年経った今も絶対に忘れてはいけないと思う。
さて、この号は今では毎月恒例になったある「企画」が本格的にスタートした号でもあった。それは…
そう、付録である。
それまでもストリートジャックには特別付録がなかったわけではないが、本格的に“商品開発”が始まったのは、この号がきっかけだった。
上にも書かれているとおり当時としては「付録の常識を超えた!」クオリティで、「セレクトショップの名前を冠した腕時計が付いてくるなんて!」と業界でも騒然となったとか。
そして現在発売中の「フリークス ストアの文房具3点セット」や、4月23日発売予定の「ビームスのレザースマホケース」へとつながるのである。
(ちょっと宣伝。*2016年4月7日現在)
そして、表紙にはブレイクまっただ中の向井 理さんが登場。
2010年にNHK朝の連続テレビ小説(いわゆる「朝ドラ」)の『ゲゲゲの女房』で好演し、以降「朝ドラ」は若手俳優の登竜門となるのだが・・・。
実は当時のストリートジャックには、そんな「朝ドラ」俳優が「ファッションモデル」として出演していたのだ!
しかも2人同時に!!
果たして、その俳優とはーー?